ベストヒット ゴルジェ 2014
このエントリーはGorge Advent Calendar 2014、4日目の記事です。
http://www.adventar.org/calendars/389
慌ただしい年の瀬、みなさまいかがお過ごしでしょうか。ゴルジェ的にも色々あった2014年もいよいよ大詰めという事で、ベストヒット GORGE 2014と題して愛と情熱と独断と偏見でもって今年のゴルジェランキングを発表したいと思います。
11位:毛だらけ
今年もたった独り「プロ客」というジャンルを開拓し続けるkedarakeを我々は心からリスペクトし全力で応援しています。次期GORGE.IN CEO最有力候補。
10位:hanali「▲kiletto 1」
弊社が打ち出す新ライン、ひたすらエッジーなトラックをリリースするためのサブレーベル「▲kilett」からの第一弾。「Next」は特にhanaliの新機軸というか、一向に本質の掴めないGORGE2.0なる新仕様を一気に定義するような正にNext感満載で2015年を占います。取りあえず今年中、大晦日までには聴いておきましょう。
http://out.gorge.in/album/kiletto-1
9位:FMNS(ふくらはぎを揉むと長生きする)
ワイフに「ふくらはぎを揉むと長生きするやつ流行ってるの?」と聞いたところ「そんなのとっくの昔から当たり前に決まってんだろ!いいか?ふくらはぎっていうのはな第二の心臓と呼ばれ...」とまくし立てられた事が衝撃だった「FMNS(ふくらはぎを揉むと長生きする)」。今年一年だけで見ても激しくセグメンテーションされ続ける日本ゴルジェシーンで、一向にゴルジェとの関連性を見いだせない極左セクト。
https://anansi.bandcamp.com/album/fmns-ep
8位:大江慎也
From 咳払い to the オイスターのおいしぃさぁー。
※1:38あたりご査収ください。
7位:Untold「Black Light Spiral」
昨年のMisty Conditions(象盤)あたりから、所謂レフトフィールドと呼ばれる海外アーティストのリリースが「ゴルジェの新譜」として国内に輸入されるのを目にする機会が多くなってきました。Ben Frostやsiamgda、2562なんかがビッグタイトルだった気がしますが、このUntoldのアルバムもかなりゴルかった1枚で、しかもCDは日本でしか出ていないという。アーティスト当人の思惑とは(多分)無関係に日本の好き者に大歓迎されている様が、かなり歪で面白い気がしてます。この辺の動きは、JET SETの「GORGE」タグ(http://www.jetsetrecords.net/)やmelting bot(https://twitter.com/meltingbot)の動向などでチェックされたし。
※ちなみにUntoldリリース時に書かせていただいたコメント全文です。
「ゴルい...!」お店の試聴機で、あるいはSoundCloudやBandcampで一聴の内にそう唸る機会がとみに多くなってきた2014年、このUntoldさんのアルバムにも大いに唸らされました。
「ワールドワイドなインダストリアル・リバイバルの潮流こそがGORGEの本質である」と指摘することは比較的容易いのですが、その様なフレーミングとはまた違った次元でもって「世界のあらゆる場所に存在するGORGEは、人類のDNAレベルに刻まれた太古(太鼓)の記憶である」という根源的な問題設定に肉薄する圧倒的な律動と低音の奔流。そして、あらゆる自然物を擬態したかの様なフレーズやノイズの数々は、初めて“音楽”を獲得した我々の遠い祖先たる原始人類が耳にしていたサウンドスケープの様で大変示唆的であり刺激的です。
果たしてこれはGORGEでしょうか?少なくとも私にはこう述べる自由があります。
「世界中で誰もこの音楽をGORGEと呼ばなかったとしても、私はこれをGORGEと呼ぶでしょう。カンゴール(完全にゴルジェ)」石井タカアキラ(GORGE.IN)
6位:Foot Village
ドラム4人編成によるLAのロックバンド、詳しいことはよく知りませんが、ゴルいと言う他ないですね。2010年にリリースされているシングルのジャケット(https://footvillage.bandcamp.com/album/lovers-with-iraqis-totally-tween-7)にジョージ・クルーニーがあしらわれているのは、ひょっとして...いやそんなまさか...
https://footvillage.bandcamp.com/
5位:Maho Littlebear「C.I.T.E.(DEMO)」
開祖M.C.L.Cが拓き、Dizzyが耕した土壌に大きく実った果実(かも知れない)志茂田景樹の参加で注目度をますゴルラップ・シーン。そんな中TwitterのTLで紹介されているのを見て何気なくクリックしてみたら腰が抜けた1曲。フィーメール・ゴルラッパーの元祖めがねとはまた違ったアプローチでタムを乗りこなすムーブが最高。正式リリースが待たれる。(待ちきれずご本人に頼み込んで直接データを譲って頂いた人 → 12/6開催ゴルジェフェス GoRap部門に収録決定です!)
https://soundcloud.com/maho-littlebear/citedemo
大学入学を期に打ち込みで作曲を始めたという京都在住のトラックメーカー・ラッパーのMaho Littlebearは、未だフランツ・スネイクの後に続くもののないニューウェーブ・ゴルジェの新旗手と呼べるかも知れない20歳の才媛。彼女のサンクラにはじゃがたら(!)やD.A.F.(!)のカバーまであっておっさんキラー度も高い。2015年、個人的にも注目したい逸材であります。
4位:Mac OSX Yosemite
今までのネコ科の動物しばりから一転「Appleがゴルジェに寄せてきた!」と発表時にはネットの一部がざわついたYosemite。どっこい生きてるジョブズの魂。「僉(The Bootists)」コンピのプロモーション時にはYosemite壁紙を大々的にパク...フィーチャーしました。この壁紙は写真家 Jim Patterson氏が撮影したもので、ユネスコの世界遺産に登録されたヨセミテ国立公園にある花崗岩の一枚岩「エル・キャピタン」。ちなみに私のMacはまだLionです。
3位:V.A.「FRESH EVIL DEAD」
手前味噌なんですが、私(とGorge Clooney)がやったFat Fox Fanclubのリミックスがなんと1曲目に収録されています!生きててよかった!
※以下リリース時にTwitterに書いたものの引用。
SCUM PARKやLoft周辺の動きはやっぱり現代の東京ロッカーズの様に私には映るし、FFFの豆柴さんリミックスを初めて聴いた時はコーネリアスやエルマロのリミックス盤の様な渋谷系を想起しました。何故それらが思い起こされるかというとある種の(サブ)カルチャーやアンダーグラウンドなユースカルチャーの歴史の上に我々が立っているからであって、このコンピや周辺を取り巻く流れの中に図らずもコミットできて、その事をもう一度確認できた事がとても嬉しいし興奮するのです。
2位:志茂田景樹「今、神が死ぬ」
「志茂田景樹がラップをする」と聞いた時に、それがゴルジェであるという事に強い必然性を感じられたことが一番の衝撃だったゴルラップ神の誕生。ニーチェの言う「神は死んだ」的ニヒリズムではなく、「ゴルいオレ」が「今まさに、死にゆく神」に罵声を浴びせ、毅然と世界(と宇宙)に対峙するんだぜ、という御年74歳の檄文。2014年12月14日、ToM Network at 渋谷OTOに降臨です。
▼歌詞全文
http://plaza.rakuten.co.jp/odata325juk/diary/201405290001/
1位:V.A.「僉(The Bootists)」
これも完全に手前味噌の様ですが、私いち監修者だし、自分の曲入ってないからイイですよね。ここからまた新しい流れが生まれたり、場としてちゃんと機能したのが企画サイドとしては何よりも嬉しかったです。第一弾DOMMUNE、第二弾BE-WAVEで行ったリリパも最高でしたね。ライナーにも書きましたがこのコンピの実現に尽力して頂いたみなさま、聴いて頂いた方々に最大級の感謝を。
http://bootists.tumblr.com/post/90230716427/release
Terminal Explosion (2014-07-24)
売り上げランキング: 125,482
12/6にはTerminal Explosion x GORGE.IN共催による「GORGE FES 2014*1」開催、12/7には待望のYuko Lotus「Knife Ridge Breakin'*2」リリース、12/14には志茂田景樹、HARRY:淑蘭◎をゲストに迎えてToM Network at 渋谷OTO開催、とまだまだ年内も話題を振りまきそうなゴルジェ界隈ではありますが、一足お先に暮れの元気なご挨拶。みなさま今年も大変お世話になりました。2015年もみなさまとゴルジェにとって良い一年となりますよう。