2022年 〜総合チャート〜

暮れの元気なご挨拶

  1. GORGE I/O DOMMUNE 2022(2022.5.2)
  2. Les Rallizes Denudes「’77 LIVE」(LP)
  3. Medicine Singers「Medicine Singers」
  4. V.A.「Gorge Out “Here” 2022」
  5. Colette Magny「1971-1972」
  6. 濱口竜介「偶然と想像」
  7. Rafael Martini「Martelo」
  8. 恐山コンピリリースパーティー at FORESTLIMIT(2022.5.1)
  9. 山本精一「Crown Of Fuzzy Groove」
  10. Grouper「Shade」(LP)
  11. チョ・イヒョン(조이현)
  12. 本庄鈴






【1】GORGE I/O DOMMUNE 2022(2022.5.2)

GORGE.IN(というかGORGE生誕)10周年を記念して、約8年ぶりのDOMMUNE特番。にまさかのトークパートで出演。
事前の打ち合わせでは謝罪会見と聞いていましたが、何となくスルスルっと何かを明言しないまま俺たちなりの10年を振り返り想定外にしっとりとした内容になっていた気がします。
ライブパートは現代最高峰のブーティストが現在進行系の“Here”を披露し、この先の10年100年を予感させるアツい一夜となり、その結果石井CEOは終電を逃しました。

GORGE I/O DOMMUNE 2022

【2】Les Rallizes Denudes「’77 LIVE」(LP)

2022年度の事件といえば裸のラリーズ一挙LP再発。
20年以上前に今はなき本厚木のディスクユニオンのレジ裏に鎮座していた法外な値段のOZ DAYS LIVEを見て「誰が買うんじゃ」と独り言ちたあの日の自分に「お前40超えてからラリーズの正規再発買うよ」と囁いてあげたい。
久保田麻琴マスタリングで音圧も音質もノイズもすべてがベストなラリーズをサブスクで聴けちゃうのも驚きだが、サブスクで聴けるんだから聴いたほうが良いと思います。

'77 Live (2022 Remastered)

'77 Live (2022 Remastered)

  • Les Rallizes Dénudés
  • ロック
  • ¥1681
music.apple.com

【3】Medicine Singers「Medicine Singers」

2022年度最大のゴルジェ案件。
東部アルゴンキンの伝統的なパウワウ楽団Eastern Medicine Singersと、イスラエル人ギタリストYonatan Gaとのコラボレーションから産まれた分派で、アルバムにはニューエイジのララージ、Swansのメンバーやイクエモリまで参加、更にはリンク・レイ「Rumble」のカバーまで披露と、亜種ゴルジェ総決算的趣のドリーミングな1枚です。必聴。

medicinesingers.bandcamp.com

【4】V.A.「Gorge Out “Here” 2022」

GORGE.IN(というかGORGE生誕)10周年を記念したコンピレーション、全45トラック/3時間に迫る圧倒的な密度でお届け。

out.gorge.in

【5】Colette Magny「1971-1972」

2022年個人的発見はコレット・マニーの闘争的な歌と演奏です。
中島みゆき「世情」を思わせる「Camarade curé」や「バビロンUSA」(!)収録の本作が特にくらいました。

1971-1972

1971-1972

  • Colette Magny
  • フレンチポップ
  • ¥1833
music.apple.com

副読書として中村隆之 著「魂の形式 コレット・マニー論」も必読。流石カンパニー社。

【6】濱口竜介「偶然と想像」

寝ても覚めても」のあまりにアレな感じと、「ドライブ・マイ・カー」の高すぎる前評判を背負ってドキドキしながら見に行ったところ、非常に素晴らしい出来で2022年のベストムービーに選出。
(だいぶ経って「ドライブ・マイ・カー」も見ましたがこちらの方が好きでした)
棒読みの台詞回しも含めてすべてが演出に収斂していく、よくできた小説を映画として読んでいるような不思議な感覚でした。

偶然と想像

【7】Rafael Martini「Martelo」

アントニオ・ロウレイロの良き相棒(?)として知ったハファエル・マルチニの本作(特にリードトラック)も2022年の素晴らしい発見。
伝統的な音楽と2000年代以降のエレクトリックミュージックもしっかり咀嚼したうえで、単に「ジャズ」や「南米」と括ることのできない未来の室内楽に辿り着いていると思います。
さらに絶好のタイミングでロウレイロとのデュオで来日公演があったので観に行きましたが、当然の様にライブも素晴らしかったです。

www.youtube.com
こちらのインタビューも秀逸。
note.com

【9】恐山コンピリリースパーティー at FORESTLIMIT(2022.5.1)

石井タカアキラグループで参加した「恐山COMPILATION」と、DJで参加したそのリリパがすごいメンバーに囲まれてちょっと私の半生総括気味だったので思い出深いです。

恐山リリパ

リリパのDJはエクスペリメンタルに寄せてスベりましたが、コンピ提供曲はナイヤビンギドラムをイタコの口寄せに模しギターフィードバックを主体に構成した楽曲で新機軸です。

communedisc.bandcamp.com

【8】山本精一「Crown Of Fuzzy Groove」

2002年にWEATHERから出ていた山本精一のアルバムが20年越しで素晴らしすぎたので、風呂に浸かりながらひたすら聴きました。

music.apple.com
VICE JapanのYoutubeにあるテニスコーツの人の番組で知った気がする。
youtu.be

【10】Grouper「Shade」(LP)

米アシッド・フォーク作家、リズ・ハリスの何枚目?(結構ベテランぽい)
冒頭のノイズまみれの音響で一発ノックアウトです。
grouper.bandcamp.com
www.ele-king.net

【11】チョ・イヒョン(조이현)

Netflixのゾンビドラマ「今、私たちの学校は...」のクールビューティーな委員長が並み居る強豪を抑えトップに。
主な接点はインスタグラムです。

チョ・イヒョン

【12】本庄鈴

レジェンド爆誕

本庄鈴







その他2022年の諸々DEATH !x!x!

【本】
【映画】
【GORGE】
  • hanali「Gorge Bricolage
  • Kazuki Koga「Instinctive Plagiarism」
  • Kazuki Koga「The Summit Of The Gods」
【音楽】
  • Adalberto Cevasco「Pajaros Electricos」(LP)
  • Love Apple「Love Apple」(LP)
  • Michael O Shea「Michael O Shea」(LP)
  • Solange Borges「Bom Dia Universo」(LP)
  • Manuel Göttsching「E2-E4 (35th Anniversary Edition)」(LP)
  • The Benamin Delaney Lion「SATORI」(LP)
  • NTP「NTP」(LP)
  • スマーフ男組「スマーフ男組の個性と発展」(LP)
  • CORA「CORA」(LP)
  • 渡邉浩一郎「まとめてアバヨを云わせてもらうぜ」(CD)
  • Renaldo and Loaf「The Elbow is Taboo」(LP)
  • TRAVESIA「NI UN MINUTO MAS DE DOLOR」(LP)
  • Musicasion「4 1/2」(LP)
  • 高柳昌行Eclipse / 侵蝕」(LP)
  • 浅野達彦「ドシンの跡を追って」(LP)
  • Thomas Leer & Robert Rental「The Bridge」(LP)
  • Ferkat Al Ard「Oghneya」(LP)
  • V.A.「一期一会 Sweets for my SPITZ」(CD)
  • 音羽信「わすれがたみ」(LP)
  • Les Rallizes Denudes「'67-'69 STUDIO et LIVE」(LP)
  • Les Rallizes Denudes「MIZUTANI」(LP)
  • タージ・マハル旅行団「August 1974」(LP)
  • 石橋英子「Drive My Car Original Soundtrack」(LP)
  • Colette Magny「1963-1965 : Les années CBS
  • Colette Magny「Avignon 1969」
  • Mary Mazzacane「The Art of Mary Mazzacane」
  • Mesias Maiguashca「Música Para Cinta Magnética (+) Instrumentos (1967-1989)」
  • 大野えり「Good Question」
  • Los Bitchos「Let The Festivities Begin!」
  • EXTRADITION「HUSH」
  • Park Jiha「The Gleam」
  • Horace Andy「Midnight Rocker」
  • Les Rallizes Denudes「The Oz Tapes」
  • ECKO BAZZ「MMASO」
  • Hisato Higuchi「Henzai」
  • V.A.「The Roots Of Chicha - Psychedelic Cumbias From Peru」
  • 吉野大作「ランプ製造工場」
  • Manfred Schoof「European Echoes」
  • Drake「Honestly, Nevermind
  • SAM GENDEL「Satin Doll」
  • SAM GENDEL「LIVE A LITTLE」
  • Nduduzo Makhathini「In the Spirit Of Ntu」
  • Nikki Sudden「The Truth Doesnt Matter」
  • Jim O'Rourke「Simple Songs」
  • Horace Andy「Midnight Scorchers」
  • Confidence Man & CHAI「Angry Girl」
  • Kazufumi Kodama & Undefined「2 Years / 2 Years in Silence」
  • Alice Coltrane「Ptah, The El Daoud」
  • Authentically Plastic「Raw Space」
  • Louis Cole「Time」
  • Mdou Moctar「Afrique Victime」
  • SAY SHE SHE「PRISM」
  • Donald Byrd「Electric Byrd」
  • Donald Byrd「Live - Cookin' With Blue Note At Montreux」
  • Branko Mataja「Over Fields And Mountains」
【できごと】

「愛しのアイリーン」見た

エクストリーム・新井英樹・ザ・ワールド。
愛とはコンテキストである、と言い切っている潔い作品ですね。

愛しのアイリーン

愛しのアイリーン

Amazon

そういえば原作未読だな。

「偶然と想像」観てきた

at Bunkamuraル・シネマ
「ドライブ・マイ・カー」でアカデミー作品賞にノミネート、で話題の濱口竜介監督作。(ドライブ・マイ・カーは未見)

偶然と想像のポスター画像
偶然と想像

先週見た「寝ても覚めても」があまりにアレだった(唐田えりかさんBig Up!!!)ので、期待と不安半々でしたがめっちゃ素晴らしかったですね。
見ながらずっと「これ小説で読みたい!」と思ってたんですけど、よく出来た小説を読んでいる感覚で「ああ、そういえばこれ映画だったよな」と何度も気づくような感じというか。
会話のリズムが完全に演出と同義になっているし(棒読みがいつの間にかリアルに立ち上がってきてハッとなる瞬間が各話にあった)、特殊なやり方を試しているのだろうなーとは思わせるけれど、実験的な手法に溺れず何か大きな主題にちゃんと触れているのが素晴らしいですね。
見た直後にもう一度見たいとすぐに思った珍しい作品です。
ドライブ・マイ・カーはどうかなー。

「フレンチ・ディスパッチ」観てきた

ウェス・アンダーソンの10作目。

フレンチディスパッチ
フレンチディスパッチ

いつも安心のウェス節で楽しめなくはないが「人」の描き込みが物足りなく何故かホロッと泣けるアノ感じが訪れず残念。
様式美は堪能できるので好きな方には安心してオススメできますが、私は物語に入り切れなかったので終始作り込まれた画面に終盤少し疲れてしまったかも。

「空白」見た

𠮷田恵輔 監督。

徹底してディスコミュニケーションを描いていて登場人物誰ひとり噛み合っていないのに、終盤に表面的な「理解」みたいなものを掬い取ってクライマックスとするのってどうなんだろう。
絵を描いたり娘の読んでいた漫画を読んだり「弁当うまかったっす」って言われたり、ってそこまで登場人物が体験してきた「絶望」からすると如何にも表面的すぎて救いとして成立していないのでわ。

とか思いました。

hanali "Gorge Bricolage"とKazuki Koga "Instinctive Plagiarism"

ジャパニーズGorgeの開祖hanaliと、その直系Kazuki KogaのニューリリースがどちらもDJ Nangaから連なるトラディショナルなGorgeスタイルを強烈に進化&深化させておりエモゴルかったのでご紹介。

hanali Gorge Bricolage
Gorge Bricolage

即興やノイズから出発したhanaliがサウンドを洗練させ年々ダンスミュージックに肉薄しているのとは反対に、ダンスミュージックから出発しているはずのKazuki Kogaがエクスペリメンタルやサウンドアートに接近してきているのが興味深い。
この流れでGorgeトラディションは2022年の山の日あたりにオメガポイントに到達し得る未来を勝手に夢想しております。

hanaliはベルギーのカセットレーベルThird Type Tapesより
hanaliのベースラインって何とも言えず独特なスタイルがありますよね。初期名曲「Wide&Gorge」からある独特なDUB感。
thirdtypetapes.bandcamp.com

Kazuki Kogaは日本のVirgin Babylon Recordsより
virginbabylonrecords.bandcamp.com

コガくんは間もなく新作フルアルバムのリリースも予定されており、こちらも楽しみです。(リードトラックがSLAB!)
virginbabylonrecords.bandcamp.com

「ムショぼけ」

子どもが寝ついた土曜の22時、Netfilxでどんなもんかと試しに「ムショぼけ」見始めたら面白すぎてイッキ見してしまった……

基本的にはコメディで笑って見られるんですけど、“ムショぼけ”の表現として執拗に繰り返される幻覚の看守との執拗な対話は「ファイトクラブ」や「バードマン」的アルターエゴを思わせるし、息子の甲子園シーンがTV観戦している茶の間で展開される演劇的表現など、全般的に演出が冴え渡っている。
娘との再開や家族団らんのシーンで示される家族への憧憬の切なさや、カッコつきではあっても家族(のようなもの)を取り戻しかけ、看守の幻覚も消え、光が兆した後に訪れるリサの〇〇*1などは本気で落涙してしまった……
リサ役の武田玲奈さん、一昨年よりチャートで押していたにも関わらず演技を初めて見ましたがマジでサイコーです。

制作は「ヤクザと家族」のチームとのことで、「ヤクザと家族」も良かったしこのチームのヤクザものは外れなそうですね。
一方でドラマシリーズもはじまった「新聞記者」にはどうもガッカリしたので、その間の断面がなんなのか思いを致す日々です。

ムショぼけの武田玲奈(ギャル)
ムショぼけ

*1:ネタバレ